しばらくして、王が部屋に入り、僕はその場で待っていろと言われたので、
数分ほど待っていたのだが。
グリーンランド国王「ファウド君、待たせてしまって悪かったね、
ではこれから私も洞窟まで向かうので案内するよ」
ファウド「あのー、王様が案内をしてくれるんですか?」
グリーンランド国王「その通りだよ」
・・・僕はちょっと胃がキリキリしたのだけど、
断る訳もいかず、仕方が無いので王様の指示に従う他無かった。
グリーンランド国王「私の影武者が代わりに玉座に座って
その他の仕事もしてくれるから安心して外に出られるし、
たまにこうして変装をして度々街を出る事もあるんだよ」
ファウド「しかし王様一人で外に出るのは危険だと思うのですが、
大丈夫なんですか?」
グリーンランド国王「一応4人ほど護衛にいつも連れてくのだけど、
近くだと目立つから遠くから見てもらってるよ」
「それに一応アイーシャよりは強いから、
私にそうそう危険な事な事なんてないんだよ」
ファウド「やはり王様はアイーシャよりも強いんですね・・・
僕はアイーシャの強さを少し知ってるいるのでそれなら安心ですが、
一国の王として、危険な真似だけはしないで欲しいと思います」
グリーンランド国王「それはファウド君に言われなくてもわかっているよ、
それにアイーシャに見つかったら大目玉をくらってしまうからね」
と、こんな会話を交わしながらいつの間にかお城の外に出てしまい、
城下町に足を踏み入れる・・・
すれ違う城下町の人達は、僕達の方に視線を送る感じに思えるのだけど、
やはり王様の変装がおかしいからなのだろうか、
ふと、僕はそんな事を考えてしまった。
僕は辺りに気配を探ってみたのだけど、国王が言う護衛らしき気配をまるで感じ取れない・・・
グリーンランド国王「気配を探っても、四人ともかなり腕が立つから、
簡単には気配を出さないよ」
ファウド「そうなんですか?」
この世界では腕が立つ人なら、
気配を探った事さえわかってしまうのだけど、
やはり国王は相当の腕が立つようで・・・
グリーンランド国王「そうだよ、疑ってるみたいだから私が護衛に気配を出す様に、
ちょっと合図を送ってみるから、ファウド君、気配を探ってみてね」
そう言うと、王様が妙なオーラを放ち、四方に気を送った感じがしたのだけど、
その直後、僕はとてつも無い気配を四方から感じた・・・
そして僕はまるで蛇に睨まれたカエルの様になってしまった・・・
ファウド「痛いほど気配がわかりました」
グリーンランド国王「それなら良かった」
国王がそう言うと、あっという間に気配はまた消えたのだけど・・・
これじゃあまるで僕が監視をされている様で、とてもたまらない気持ちになったのだけど、
考えても仕方が無いので、早く洞窟につくのを祈るばかりだ。
- 2012/08/07(火) 17:18:19|
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確かに言われてみれば、
王様って太って居て座っているイメージがありますね♪
王様って色々ですけど、そう言って頂けるとありがたいです(^^♪
- 2012/08/11(土) 16:14:29 |
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