僕が住んでいる世界では、
魔法が使える特別な世界なのだけれど、
ただ魔法を使えるだけってだけな単純な世界ではないんだ・・・
君たちが住んでいる世界では、
物理的や科学的、現実的な世界だろうと思うのだけど、
僕が住んでいる世界では、ちょこっと思念の具現化が強い世界かも知れない。
思念の具現化と言うのは、一口に簡単に説明は出来ないけれど、
例えるならば、木を思念で鉄だと思ったり、
鉄を布や真綿だと思ったりしたりする。
・・・でも、現実に木と言う材料を鉄にするのは多分君たちが住んでいる世界では出来ない事はないのだろうけど、
僕が住んでいるこの世界ではそれが出来てしまい、普通だったりする事が出来るんだ・・・
今、僕の前に現実に起きている事象に対して、
僕がこれから行う魔法は、風のチカラを借りて、巨大な虫を近寄らせない方法を思いついた。
ファウド「・・・風の神エウロスよ・・・
相応の対価と共に我が願い、聞き届けたまえ・・・」
ファウド「エアロプロテクト」
・・・と、僕が詠唱をして発動させた魔法は、
風の結界で、僕の周りを3mほど四方を囲みグルグルと渦巻いていて、
詠唱時間もそんなに長くは無い中級魔法なのだが、
この魔法を維持するのには魔力がどんどん奪われてしまうのが難点な所だけど、
どうやら虫達はこの風の結界に挑もうともせず、僕には目もくれなくなった。
ファウド「もしかしたらこの風の結界が効果があったかも」
と、僕はつぶやきそのまま先に進む事にして、
数メートル歩いてもやはり虫達は僕たちに近寄ろうとさえしなかった。
グリーンランド国王「ファウド君が発動した魔法は、
どうやら虫達に効果があるようだね」
グリーンランド国王「見事に虫の弱点を利用した魔法は上出来だ」
「このままなら虫を片付けずに先に行けるね」
ファウド「そうですね、このままどんどん先に進みましょう」
と、僕は国王の語りかけに対し、一言返したのだが、
魔力の消耗は僅かながらあるので、大きな余裕は無いほどなのだが、
このまま先に進むのが一番良いとも思った。
- 2012/11/16(金) 21:03:40|
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